'98将棋ブログ

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関東・中部・関西・中四の同期4人による共同ブログです

秋季個人戦自戦記(あるす)

 夏も終わりますね。

何でもできると希望を持って臨んだ夏休みですが、気づけば将棋ばかりやっていた気がします。

だらけているだけの日も多くあったのでそういう時間をもっと有効利用できればいいのですが....。

 

今回は9月17日(日)に行われた関東秋季個人戦1回戦について自戦記を書いていきたいと思います。

 一局を通して見たい方はこちらからどうぞ。

 

 大会前

春季の個人戦では、私は1回戦でノーマークの相手に30秒将棋になるまで激闘を繰り広げ*1、179手で敗れて非常に悔しい思いをしたため、2日目に残りたい、少なくとも1回戦は勝ちたい気持ちが強かった。

事前にわかる組み合わせ表では、かなり厳しい当たりになることは予想されたが、一戦一戦を全力で戦ってなるべく良い結果を出したいと思っていた。

 

対局開始

当日の参加者振り分けも終わり、私の相手はI大のWさんとなった。

実力は相手のほうが上だろうが、胸を借りるつもりで挑もうと思った。

 

初手から

▲2六歩 △3四歩 ▲4八銀 △8四歩 ▲2五歩 △3三角
▲3六歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲3七銀 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8四飛 ▲4六銀 (下図)

飛車先を切らせて早繰銀。

今大会では居飛車相手にはこの戦法で行こうと思っていた。

 

準備不足?

上図以下

△4四歩 ▲7六歩 △4二銀 ▲5六歩 △4三銀

▲5五歩 (下図)

相手は雁木模様に組んできた。

▲3五歩に常に△4五歩の反発があるのが気になるため、▲5五歩と角道を止めて▲3五歩△同歩▲3八飛の仕掛けを狙ったものの、この構想は微妙だったかもしれない。この先の手順で、5五の歩を狙われることに常に気を付けなければいけなくなってしまった。

この構想がまずいということは事前準備で知っておかなければならず、準備不足を痛感させられた。

 

 作戦負け

上図以下

△7四飛 ▲6九玉 △7六飛 ▲6六角 △4五歩

▲5七銀 △6四歩 (下図)

△4五歩に▲同銀は△6六飛~△5五角でまずい。

▲6六角と出なければこの筋はなかったが、かと言って▲5八金でも△4五歩に▲5七銀は3六取られるし▲同銀は△4四歩で銀が死ぬし▲3七銀戻るのでは...

と対局中は考えていたが、後で検討してみると△4五歩▲同銀△4四歩には▲7七歩で銀が助かるため▲5八金は有力だったようだ。

本譜は▲5七銀と引かされて△6四歩と出た角を狙われてさっそく困った。このあたりは長考を繰り返していた。

 

苦心の順

上図以下

▲7七金 △7四飛 ▲5六銀 △4四銀 ▲2四歩

△同 歩 ▲3七桂 △8八歩 ▲同 飛 (下図)

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▲7七金▲5六銀は苦心の順。

△8八歩に▲同銀は△6五歩の決戦が気になったのだが、将来的に▲4五桂と跳ねることもできるし気にしすぎだったようだ。

 

成立していなかった仕掛け

上図以下

△3五歩 ▲4五桂 △同 銀 ▲同 銀 △6五歩

▲5七角 △5五角 ▲7五歩 △8四飛 ▲4六銀

△7七角成 ▲同 桂 △7六桂 (下図)

△3五歩と仕掛けたら、一本道でこう進むところ。

実戦的にかなり嫌で、悪くしてしまったかと思ったが、厳密には無理筋だったようだ。

△7六桂には▲7八飛で△8七飛成に▲8八歩で収めれば駒得を主張して先手が指せる将棋だったのだが....

 

 良くなったが・・・

上図以下

▲5八飛 △8七飛成 ▲7八銀 △8八龍 ▲8九歩

△9九龍 ▲6五桂 △8八桂成 ▲6六角 △7八成桂

▲同 玉 △7六香 ▲6八玉 △8九龍

本譜の▲5八飛は5筋に勢力を集める狙いだったが、龍の侵入を許して後手の攻めも厳しくなってきた。

▲7八銀では▲4四角のほうが攻防に働いてよかった。

▲4四角を逃し互角になったが、後手の△8八桂成もぬるく、△4八歩と叩いて▲同金でも▲3九金でも△7七香▲同銀△8九龍▲7九香△6八歩の攻めが早かったようだ。

後手が早い攻めを逃して上図では先手が良くなっているが、ここで正着を逃してしまう。

 

逸機

上図以下

▲5三飛成 △5二歩 ▲6三桂 △4一玉 ▲4四龍

△4三歩 ▲2四龍 △2三歩 ▲2九龍 (下図)

▲5三飛成では▲6三桂ではっきり先手が良かった。

△6二玉には▲5三飛成△7二玉▲7一桂成△同玉▲8三歩で寄り筋であるため△4一玉が最善だが、そこで▲1六角(下図)があった。

4九の金にひもを付けつつ6一金を狙う絶好の位置で、△7七銀から急所の6六の角は消されるものの、全て清算してしまえば攻め駒が急所に配置されている先手が良かった。

▲4四龍では▲5八龍と引くよりなかったようで、▲2四龍に△4九龍と取られれば▲2一龍に△3一金打ではっきり負けだった。とっくにお互い60秒将棋であるとはいえ、このあたりはあまり読みを深く入れられていなかったと反省している。

▲2九龍の局面で対局開始後90分が経過し、両者30秒将棋に突入した。

春個人に引き続きまたも1回戦にして30秒将棋の激闘である。

 

 追い上げる

上図以下

△7八龍 ▲5七玉 △7七香成 ▲同 角 △同 龍

▲5五角 △7八龍 ▲5八歩 △4四歩 ▲3四香 (下図)

▲6三桂から▲1六角の好打を逃し、悪くなったが、後手も間違えており、玉の薄い後手玉に先に噛みつくことができた。

▲3四香の局面は手ごたえを感じていた。

 

お互い転ぶも・・・

△3三銀 ▲4四角 △4三金打 ▲7一桂成 △7六角
▲6一成桂 △4四金

このあたりの攻防は、こちらは攻めを間違えているし相手は受けを間違えているし30秒将棋で指し手の精度がガタ落ちになっている。ソフト先生に悪手・疑問手認定された手が6連続で出現した。しかし、この段階ではまだ致命的な手はなくほぼ互角で推移していたのだが...

 

形勢が傾く

▲6八金 △7九角

たった2手で均衡が崩れた。

金を取る前に龍を弾きつつ△6七角成を消したい、との思いだけでフラフラと持ち駒の金に手が行ってしまった。

△7九角が盤上に現れた時、全身の血の気が引いた。指されるまでまったく気づいていなかった。負けを覚悟した瞬間だった・・・

 

 希望はあるか

▲4四銀 △6八角成 ▲4八玉 △3四銀 ▲4三銀打 △2四香

▲5一成桂 △3一玉 ▲2五歩 △同 香 ▲5二成桂 △4三銀

▲4二金 △同 金 ▲同成桂 △同 玉 ▲5三桂成 △3一玉 (下図)

仕方なく▲4四銀と取り、6八に打った金はただ取られるだけの駒となった。

完全に悪くなってからも▲5一成桂の勝負手(△同玉と取れる)を通してかなり怪しい局面にはしたのだが・・・

 

 頓死

上図以下

▲4三成桂 △5八馬 ▲同 金 △5六桂 ▲3七玉

△4八銀 ▲3八玉 △3九金 (下図)

まで120手で後手の勝ち

 

▲4三成桂と取ってしまったために比較的簡単な即詰みに討ち取られてしまった。

実を言うと△5八馬と先に捨てる手が見えておらず、ぎりぎり詰まないのではないかと考えていたのだが△5八馬を見て完全に負けを悟った。

▲4三成桂では▲2五龍と香を外したほうがまだアヤがあり、相手も読み切れていないようだった。この詰み筋も読めていないことで、自分の終盤力のなさを実感する最後となった。

 

 全体を通して

この1局を通して、自分が序盤・中盤・終盤全てにおいて課題があることが浮き彫りになった。

そもそも作戦負けになったのが準備不足による構想ミスであるため、この戦型での経験が足りていないことがはっきりわかったため、今後この戦型を指すのであれば経験値を積むことが急務であると感じた。

また、60秒・30秒と秒読みの長短を問わず悪手・疑問手が多く見られたため、それらをできる限り減らせるようにしたい。特に▲6八金のような1手で将棋が終わるような手だけは指さないようにしなければいけない。

本局は自分が良い局面があったため、「相手が強かった」という言い訳はできない。「自分が弱いから負けた」ということを胸に刻んで、序・中・終盤全てを強化していきたいと感じる1局だった。

*1:対局開始後90分経過すると60秒である秒読みが30秒になる