'98将棋ブログ

'98将棋ブログ

関東・中部・関西・中四の同期5人による共同ブログです

角交換振り飛車対策 地下鉄飛車戦法:第1章(Ray)

明けましておめでとうございます。

 

最近、学生王座戦でTUHK大学将棋部の公式Twitterに「有名ブロガー」として紹介されて以来、リアルでもそう呼ばれることが増えました。Rayです。

最初は嫌だったけど慣れました。

いつかこのブログがホントに有名になれるよう、今年も頑張って更新したいですね(?)

 

〜〜〜〜〜

 

くだらない話はここまでにして、今回からは角交換振り飛車への対策として地下鉄飛車戦法を掘り下げて研究して行きたいと思います。

一概に角交換振り飛車と言っても、手損の数や飛車の位置、ありとあらゆるパターンが存在するため全ての変化を網羅して載せることは難しいです。そこで今回は「そんなに上手く行く訳無いやろ」みたいな成功例を挙げて、この戦法の狙いや目指す形を伝えられたら、と思います。

 

要は振り飛車側にあえて悪手を指させた変化です。最善の手順ではありませんが、この戦法の優秀性を感じ取ってもらえたなら今回は良しとさせて頂きたいです

 

〜〜〜〜〜

 

(初手からの指し手)

▲2六歩△3四歩▲7六歩△4二飛▲4八銀△6二玉▲6八玉△8八角成▲同銀△2二銀▲7八玉△7二玉▲9六歩(図1) 

 f:id:shogi98:20180106233019j:image

(図1は▲9六歩まで)

角交換振り飛車の基本的な形を見て行きたいと思います。振り飛車は角道を開けたまま4筋に飛車を振り、居飛車が▲同玉と取れないタイミングで△8八角成と交換します。

図1の▲9六歩が、何気ないようですが今回示したかった研究手のひとつです。

従来は▲5八金右とし、△8二玉に▲4六歩と突けるようにする(△4四歩▲4七銀△4五歩には▲同歩△同飛▲3六角(図2)を用意)のが基本的な居飛車の対策でした。

 f:id:shogi98:20180106233030j:image

(図2は▲3六角まで)

しかし、先に述べてしまうと、今回紹介する形では右金の位置は3八を理想とします。そこで金の位置を決める前に▲9六歩と打診し、後手に囲いの方針を問うのが狙いです。

△9四歩と返されれば美濃囲い、△8二玉と端を返されなければ穴熊と、振り飛車の方針を想定して居飛車も形を変えていくことになります。

穴熊は次回以降にまわして、今回は△9四歩と返し振り飛車が美濃囲いから銀冠を目指した場合を見て行きたいと思います。

 

(図1以下の指し手)

▲7七銀△8二玉▲6八金△7二銀▲4六歩(図3)

 f:id:shogi98:20180106233040j:image

(図3は▲4六歩まで)

居飛車は簡素に囲います。

図3の▲4六歩の局面では△4四歩から歩交換を目指される順が気になりますが、それは以下▲4七銀△4五歩▲同歩△同飛▲4六歩△4二飛▲3六歩△6四角▲4八飛△4五歩▲3七角(図4)

 f:id:shogi98:20180106233054j:image

(図4は▲3七角まで)

…といった進行で居飛車不満はありません。

4七の銀が動きにくくはなりますが、居飛車は右辺の完成形をツノ銀として想定しているため目指す形への干渉は受けておらず、手得出来た〜…くらいの気分でいれば良いと考えます。

 

(図3以下の指し手)

△3三銀▲4七銀△2四歩▲3六歩△2二飛▲3七桂△5二金左▲3八金△6四歩▲7五歩△6三金▲7六銀(図5)

 f:id:shogi98:20180106233109j:image

(図5は▲7六銀まで)

図5の居飛車陣を見て違和感を覚える方も多いと思います。右金は囲いから離れ、囲いの銀も玉から離れ…といった調子で、堅さではとても美濃囲いに対抗出来るようには見えません。

実際、個人の感想ですが居飛車はここからの数手で非常に細心の注意を払う必要があるように思います。下手に開戦されたり、隙を見せたりしてしまうと途端に勝てない将棋となってしまいます。

 

(図5以下の指し手)

△5四歩▲5六歩△4四銀▲4五歩△5三銀▲7七角△3三角▲2九飛△8四歩(疑問手)▲8六歩△8三銀▲3三角成△同桂▲7七桂△7二金▲8九飛(図6)まで居飛車作戦成功

 f:id:shogi98:20180106233121j:image

(図6は▲8九飛まで)

振り飛車が自然な駒組みを進める中で、△8四歩とまずい手を指したケースの居飛車成功例が図7の形となります。次の▲8五歩からの玉頭攻めが厳しく、一方で後手からの有効な攻め筋はありません。△2五歩▲同歩△同桂のような筋も、先手に歩と桂馬と手番を渡してしまう上に飛車を成り込める見込みもなく、やり辛い順です。

なお、▲7七角△3三角~▲3三角成△同桂の交換を入れたのは後に▲5一角の攻め筋を見せて△7四歩のような反発を牽制する狙いです。

図7に至る変化の中で△7二金に変えて△7二飛のような手が気になりますが、それには▲5七角(図7)と自陣角を打ち、攻めを受け止めつつ急所の8四を睨んでこれも居飛車ペースとなります。

 f:id:shogi98:20180106233139j:image

(図7は▲5七角まで)

 …このように、振り飛車が駒組みに隙を見せた場合、組み上がった時点で相当なリードを奪うことが出来るのがこの戦法の特徴です。

 

次回からは振り飛車側の対策や、穴熊について見て行きたいと思います。

 

今回はここまで。ありがとうございました